BLOG行政書士大山真哉事務所ブログ

2025.8.18

【在留手続】在留資格「技術・人文知識・国際業務」に係る在留資格該当性(「契約に基づいて」の意義)

最終更新日 2025年8月18日

1 契約関係の存在

在留資格「技術・人文知識・国際業務」に係る在留資格該当性が肯定されるためには、本邦の公私の機関との契約に基づく活動であることが求められます。

2 該当する契約の種類

「契約」には、雇用のほか、委任、委託、嘱託等が含まれます。ただし、特定の機関(複数でも差し支えありません。)との継続的なものでなければなりません。

就労資格を持って在留する場合、当該契約に基づいて一定の活動を行うことによって日本で安定した生活を営めるだけの収入を得られることが、在留資格該当性(活動の安定性・継続性)として求められるからです。

なお、違法な条件の下に行われる活動(活動を行うことによって労働基準法違反、最低賃金法違反、労働者派遣法違反となる場合等)は在留資格該当性がありませんので、契約に基づく雇用・労働条件が、労働関係法規に適合していることが必要です。

実務上、直接雇用契約以外にも、派遣就労に係る派遣事業者のとの雇用契約や業務委託契約も「契約」に該当しうることは重要です。

招聘機関以外の機関において就労する場合は、その根拠となる契約書(労働者派遣契約、業務委託契約等)及び当該機関の概要を明らかにする資料の提出が必要です。

派遣就労に係る派遣労働者と派遣元事業者との雇用契約及び派遣元事業者と派遣先事業者との派遣契約により、招聘機関(外国人のとの間で雇用契約を締結する機関)以外の機関における就労が許容される点が、転勤した特定の事業者においてしか就労できない「企業内転勤」と大きく異なる点です。

もっとも、許可の可能性という観点からは、業務委託契約に基づく就労や派遣就労の場合は、直接雇用契約に基づく就労の場合に比べ、低くなることがあります。

これは、業務委託契約に基づく就労や派遣就労の場合は、直接雇用契約に基づく就労の場合と比べ、在留資格該当性として求められる活動の安定性・継続性(許可後も安定的かつ継続定期に当該活動を行い続けられる見込み)がやや低くなると評価されることがあるためです。

業務委託契約とする場合には、委託された業務を行う事務所の規模等は特に問われないものの、業務委託報酬は年間で300万円以上が保証される内容であるのが望ましいと思われます(在留期間更新許可申請時において、年間にどれくらいの業務量を受託したかについては、確定申告書等で明らかとなります。)。

また、業務委託契約の委託期間についても2~3か月という短期間であると、安定性に問題ありとして、不許可になる可能性が高いでしょう(自動的な更新条項があれば許可される可能性はあります。)。

(出典:山脇 康嗣「詳説 入管法と外国人労務管理・監査の実務-入管・労働法令、内部審査基準、実務運用、裁判例-〔第3版〕」(新日本法規・2022)225~226頁)