BLOG高井戸行政書士事務所ブログ

2024.8.2

【技能実習】アポスティーユ

最終更新日 2024年8月13日

東京都外の行政書士の先生のご紹介で、監理団体とインドネシアの送出機関が「外国人技能実習事業に関する協定書」を結ぶ際の、日本外務省のアポスティーユの取得のお手伝いをさせていただくことがよくあります。

2022年6月4日付で、「外国公文書の認証を不要とする条約(ハーグ条約)」の締約国にインドネシアが追加されました。そのため、技能実習制度におけるインドネシア特有の手続として従来行われていた、監理団体と送出機関の間の協定書(「監理団体と外国の送出機関との団体監理型技の実習の申込みの取次ぎに関する契約書」)の在日インドネシア大使館または総領事館による認証は不要となりました。

したがって、協定書を結ぶ際には日本外務省のアポスティーユを取得した後、インドネシアの送出機関へ協定書を送ることになります。

(出典:国際人材協力機構(JITCO)HP「【技能実習】インドネシア大使館における書類認証の変更について」

1 アポスティーユとは
「外国公文書の認証を不要とする条約(略称:認証不要条約)」(1961年10月5日のハーグ条約)に基づく付箋(=アポスティーユ)による外務省の証明のことです。提出先国はハーグ条約締約国のみです。アポスティーユを取得すると日本にある大使館・(総)領事館の領事認証があるものと同等のものとして,提出先国で使用することができます。
・提出先国がハーグ条約(認証不要条約)の締約国であっても,領事認証が必要となり,公印確認を求められる場合があります。事前に提出先または日本にある提出先国の大使館・(総)領事館にご確認ください。
・ハーグ条約に加入していない国へ提出する公文書の証明は全て公印確認となります。
(出典:外務省HP「公印確認・アポスティーユとは」
2 アポスティーユ取得の流れ
協定書(契約書)の締結 → 公証役場 → 公証人所属法務局 → 外務省(アポスティーユ)

※東京都、神奈川県、静岡県、愛知県、大阪府ではワンストップサービスがあり、公証役場にて日本外務省のアポスティーユまでの手続を一括で行えます。このサービスをご利用の場合、法務局や外務省に出向く必要がありません。(2022年6月24日時点)
※埼玉県、茨城県、栃木県、群馬県、千葉県、長野県、新潟県の公証役場では、公証人の認証と法務局長による公証人押印証明を一度に取得できます。(2022年6月24日時点)
なお、協定書(契約書)を結ぶ前に行う、在日インドネシア大使館または総領事館による協定書(契約書)の内容のチェックは従来通り必要です。
今後、インドネシアの送出機関と新たに契約を締結する場合は、手続の流れにご注意ください。
(出典:国際人材協力機構(JITCO)HP「【技能実習】インドネシア大使館における書類認証の変更について」

上述のとおり、東京都ではワンストップサービスがあり、公証役場にて日本外務省のアポスティーユまでの手続を一括で行えます(法務局や外務省に出向く必要はありません。)。そのため、急ぎの場合など、都外のお客さまからご依頼をいただくことがよくあります。

ちなみに、当事務所では、少し遠いですが事務所移転前からお世話になっている神田公証役場で手続きをさせていただいています。予約不要で1時間もあれば日本・インドネシア双方の協定書にアポスティーユを取得する手続きが完了します。準備する書類については、神田公証役場HP「私文書認証・外国文認証(Notarization・アポスティーユの取得)」をご参照ください。

アポスティーユは文書の最後に綴じられます。文書全体に「公証」のパンチ穴があけられています。

3 アポスティーユ取得手数料

手数料 (手数料は全て非課税です。)は、以下の①の「外国文の場合」に該当しますので、11,500円×部数となります。 

手数料 (手数料は全て非課税です。)
 私文書(私署証書)認証の手数料は、次のとおりです。
 ① 一般の私署証書(次の②~⑤を除く。)の認証
   日本文の場合  5500円   外国文の場合  1万1500円
 ② 委任状の認証
   日本文の場合  3500円   外国文の場合  9500円
 ③ 株主総会その他の集会の議事録の認証    2万3000円
 ④ 謄本認証   5000円
 ⑤ 宣誓認証
   日本文の場合  1万1000円   外国文の場合  1万7000円

【注】

金額の記載のある書面は、上記の手数料とは異なることがありますのでお問い合わせください 。
(出典:神田公証役場HP「私文書認証・外国文認証(Notarization・アポスティーユの取得)」)

アポスティーユの取得をお考えの方はお気軽にご相談ください。